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THB(高温高湿バイアス試験)は金属、特にdie metallizationにおいて発生する腐食を加速するための試験です。不純物の存在する状態で温度や湿度だけでも充分に金属の腐食を促せることはできますが、電位差による腐食を誘導するためにバイアスを適用します。THBの不良メカニズムは大きく三つの腐食(Galvanic、Electrochemical、direct Chemical 腐食)とion migrationで分けられます。

表面実装型(SMD)製品はTHBを行う前に前処理過程を終えた後、バイアス(Vcc max)を印加し、温度 85°C、相対湿度 85%の条件下で1000 時間試験を行います。実際の使用者環境での寿命が模られるように、バイアスを印加し、それぞれ異なるマイグレーション間になるべく大きな電位差が作れるように構成します。試験を行う間に、中間測定を行って(intermediate readout)異常の有無を確認します。

THB 不良メカニズム
THB 不良メカニズム

Summary of THB conditions

乾球温度(°C) 相対湿度1(% R.H) 濕球温度(°C) 蒸気圧(psia/kPa) 持続時間(時)
85 ± 2 85 ± 5 81.0 7.12 (49.1) 1000

参考文献

  • JESD22-A101 “Steady State Temperature Humidity Bias Life Test”
THB chamber
THB chamber

TC(温度サイクル)試験とは、1)製品の高温低温条件下での耐久性と、2)温度変化の繰返しが部品やその他の製品に与える影響を評価する試験です。 繰返し加われる熱機械的負荷によって発生する不良は、疲労不良(fatigue failure)に属し、TCはこのような疲労を加速する試験です。熱衝撃試験もTCと同じく疲労不良加速試験です。試験の手順は、試料をTC用チャンバーに取り付け、指定されたレベルの高温と低温に繰り返して露出させる方法によって行われます。 最後のサイクルが完了すると、10~20 X の倍率で外観やリード、シールなどを観察し、最大 3 X 以内の倍率でマーキング状態を確認します。 外観やリード、シールなどに損傷が生じたりマーク区分が困難になれば、不良と判定します。 外観検査の外、製品仕様によって電気試験を行い、TCによって加速された不良の有無を検査しなければなりません。

◎ 熱衝撃または温度サイクルのストレス要素
高温と低温の差(ΔT)
高温と低温を移動する時間
高温と低温に露出される時間

TC 不良メカニズム:die 亀裂、package 亀裂、neck/heel/wire 破裂、およびbond liftingなど。

TC 条件要約

TC-JEDEC
試験条件 Nominal Ts(min)(°C) Nominal Ts(max)(°C)
A -55 +85
B -55 +125
C -65 +150
G -40 +125
H -55 +150
I -40 +125
J -0 +100
K -0 +1215
L -55 +110
M -40 +150
N -40 +85
R -25 +125
T -40 +100
  • 条件設定に関しては参考文献を参考する。
TS-Mil-Std-883
条件 温度(°C)
A -55 (-10/+0) +85 (-0,+15)
B -55 (-10/+0) +125 (-0,+15)
C -65 (-10/+0) +150 (-0/+15)
D -65 (-10/+0) +200 (-0/+15)
E -65 (-10/+0) +300 (-0/+15)
F -65 (-10/+0) +175 (-0/+15)

参考文献

  • Mil-Std-883 Method 1010 “Temperature Cycling”
  • JESD22-A104 “Temperature Cycling”
二つのチャンバータイプと空気循環タイプ装備
二つのチャンバータイプと空気循環タイプ装備
SJR T/C
SJR T/C

PTC(Power and Temperature Cycle)は特定の温度でオン・オフ動作を行わなければならない半導体デバイスに適用します。 パワーサイクル試験は低温と高温にデバイスが繰返し露出されると同時に、バイアスを周期的に与えたり除去する方法によって行われることで、その耐性を評価することが目的です。このような試験方法は正常的な使用においてデバイスに与えられる最悪な環境をシミュレートするもので、破壊試験に属します。試験の間にデバイスに印加されるパワーを5分オン・5分オフするサイクルを繰返し、指定回数でバイアスをサイクリングしながら同時に温度サイクルを行います。 最低または最高温度で留まる時間は、試料全体の質量が指定温度に到達できるような充分な長さを持たなければなりません。(ただし、試料の温度はバイアスを印加しない状態で到達する温度)

PTC 条件要約

試験条件 温度最大値(℃) 温度最大値間の切替時間(最大) 各温度最大値の保持時間(最小)
A -40 (+0, -10) to +85 (+10,-0) 20 分 10 分
B -40 (+0, -10) to + 125 (+10, -0) 30 分 10 分
PTC 条件要約
温度サイクルとパワーサイクルのサイクルを同期化する必要なし。

参考文献

  • JESD22-A105 “Power and Temperature Cycling”

Thermal Shockは、製品に加わる急激な温度変化の影響を評価する試験です。試験は室温から開始して指定回数のサイクルを繰り返しますが、極限に低い温度(または高温)と極限に高い温度(または低温)下で比較的に短時間に露出されてから室温に戻ります。最終サイクルが終わると、ケースとリード/ターミナルなどを対象に外観検査を行ったり(検査倍率 10~20X)最大3倍に拡大状態でマーキングの正常有無を確認した方が良いです。マークの確認が困難だったり、ケースやリードなどに損傷が見付かると「failure」に判定します。

TS 試験に関わる不良メカニズムとしては、die cracking、package cracking、neck/heel/wire breaks、and bond liftingなどがあります。新しく開発した製品の場合は1000cycle程度で試験するのが一般的で、電気的テストおよび200~500 X 外観検査によって不良を判定します。

◎ 熱衝撃または温度サイクルのストレス要素
高温と低温の差(ΔT)
高温と低温を移動する時間
高温と低温に露出される時間

TS 条件要約

TS-JEDEC
条件 温度(°C)
A -40 (-10/+0) 85 (-0/+10)
B 0 (-10/+0) 100 (-0/+10)
C -55 (-10/+0) 125 (-0/+10)
D -65 (-10/+0) 150 (-0/+10)
  • 総移動時間< 20 秒
  • 総保持時間は標本が特定温度に到達する時間以上でなければならない。
  • 保持時間の間に到達した特定温度
TS-Mil-Std-883
条件 温度(°C)
A 0 (-10/+2) 100 (-2/+10)
B -55 (-10/+0) 125 (-0/+10)
C -60 (-10/+0) 150 (-0/+10)
  • 総移動時間< 10 秒
  • 総保持時間> 2 分
  • 特定温度到達時間< 5 分
  • 最小15サイクル以上行わなければならない。

参考文献

  • Mil-Std-883 Method 1011 “Thermal Shock”
  • JESD22-A106 “Thermal Shock”
熱衝撃試験装備
熱衝撃試験装備

オートクレーブ試験またはPressure Cooker Test(PCT)ともいい、高温高湿環境下での耐久性を評価する試験です。特に、製品のdie metallizationのような内部金属腐食を加速することを目的に使用します。サンプルは温度121°C、相対湿度 100%、気圧2atmの状態で168時間試験を行います。表面実装型(SMD)製品はオートクレーブ試験の前にプリコンディショニングが行われますが、このプリコンディショニングとは製品をボードに実装する工程を模することです。プリコンディショニングは試料を乾燥するためのbake 過程、指定されたレベル으로水分을流入させるsoak 過程、Reflowの三つのサイクルから構成されます。プリコンディショニング後に特性試験を行いますが、このとき見付かった不良は autoclave failureではなくprecondition failureとして判定します。プリコンディショニング不良は、製品が実装工程において生じる高温に耐えられないという意味なので、深刻な問題として分類します。オートクレーブ試験が行われる間に湿度が最高値に到達するため、electrical leakageが生じることがありますが、特別な規定がなければ、この現象は不良個数にはカウントしません。腐食やその他永久的な損傷だけをPCT不良と定義します。

PCT 条件要約

乾球温度(°C) 相対湿度(% R.H) 持続時間(時)
121 ± 2 100 96 (-0, +2)

参考文献

  • JESD22-A102 “Accelerated Moisture Resistance - Unbiased Autoclave”
TPCT 装備
TPCT 装備

HAST(Highly Accelerated Stress Test)は Temperature Humidity Bias(THB)Testでの試験時間が長くなるのを補完するために開発された試験です。THBの試験時間は1000時間と長いですが、HASTは96~264時間内で結果を得ることができます。このような理由で、最近はHASTが広く利用されています。THBと同じく、HASTもdieのmetal lineとthin film resistorの腐食を加速します。HASTの前にプリコンディショニングを行い、バイアスを印加した状態で温度130°C、相対湿度 85%、96~264時間で試験を行います。試料はチャンバーに入れる前に、HAST専用ボードにローディングして試験を行いますが、試験に用いるボードはHAST 条件を充分に耐えるように設計されています(図参考)。特定工程に変動が起きれば、耐腐食性(corrosion resistance)に影響を与えることがありますので、HAST試験をお勧めします。つまり、新しいfab process、package、site移動だけでなく、molding compound、die glassivation、metallization、thin film resistorなどに変化が生じた場合にもHAST認証が求められます。

◎ Bias 条件設定
Power dissipationを最小限に抑えてDie 表面に水分が滞留するようにする必要があります。
交差ピンはできれば反対のバイアス(low voltageとhigh voltage)を印加します。
Power dissipationがコントロールできる範囲内でOperating Voltageレベルを最大化します。

HATS 条件要約

乾球温度(°C) 相対湿度1(% R.H) 濕球温度(°C) 蒸気圧(psia/kPa) 持続時間(時)
A 130 ± 2 85 ± 5 124.7 33.3/230 96 (-0, +2)
B 110 ± 2 85 ± 5 105.2 17.7/122 264 (-0, +2)

参考文献

  • JESD22-A110 “Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress Test (HAST)
HAST チャンバーおよびボード
HAST チャンバーおよびボード

HTS(High Temperature Storage Test)は高温または低温環境下で製品を長時間保存する間、製品に与えられる影響を評価する試験です。 Electrical stressは適用せず、Stabilization Bake(Mil-Std-883 Method 1008)試験と類似していますが、HTS 試験の方がはるかに長い時間が必要です(Stabilization Bake:24 h @ 150°C)。また、Stabilization Bakeは、スクリーニングとしての役割や他試験のプリコンディショニングとして用いれる反面、HTSは製品のlong-term reliability(長時間における信頼性)の評価を目的としています。 HTSは試料を指定温度で指定時間の間露出する方法で行われます。試験前に試料の温度が指定温度に到達する必要があり、試験の完了後には96時間内にテスト(外観検査およびelectrical test)を行わなければなりません。HTSは、electrical stressを適用しないためburn-in 試験に代わることはできませんが、温度という単一条件下で不良メカニズム(例:oxidation、bond and lead finish intermetallic growths)を加速するという面では効果的な試験です。 基本的に150°C/1000h条件を基に、温度と時間の条件を変更してさまざまな目的に合わせて試験を行うことができます。 Low Temperature Storage(LTS)も試験の目的は同じですが、条件として低温条件を使用します。 上記の試験は保存(storage)試験の目的のほか、data retentionやその他の信頼性試験と連携して単一test sequenceとしての構成も可能です。

HTS 条件要約

HTS
条件 温度(°C)
A +125 (-0/+10)
B +150 (-0/+10)
C +175 (-0/+10)
D +200 (-0/+10)
E +250 (-0/+10)
F +300 (-0/+10)
G +85 (-0/+10)
LTS
条件 温度(°C)
A -40 (-10/+0)
B -55 (-10/+0)
C -65 (-10/+0)

参考文献

  • Mil Std 883, Method 1008 “Stabilization Bake”
  • JESD22-A103 “High Temperature Storage Life”
  • JESD22-A119 “Low Temperature Storage Life”
  • EIAJ ED-4701/200 test method 202 “Low Temperature Storage”
試験チャンバーと試料ローディング
試験チャンバーと試料ローディング

パッケージの形が違うと、水分浸透および浸透した水分の影響などが異なる特性を示します。Through-hole 形態の厚いパッケージは薄いSMDパッケージに比べて単位体積当たりの水分吸収がゆっくり行われる傾向があります。パッケージに水分が浸透・滞留して発生する問題としては、急激な高温(例:実装工程)に露出されることで水蒸気となり、パッケージ内部に大きなストレスが与えられる現象が現れることです。水分によって生じるこのようなパッケージクラックをポップコーンクラック(popcorn cracking)といいます。

一般的に表面実装型製品(SMD)は次の要素により、ポップコーンクラック現象の確率がより高くなります。
  • SMD製品は薄型であるため、小さい力でも亀裂が発生しやすい。
  • 簡単に水分を吸収して保持する。
  • SMD board mounting作業でmolding compoundが高温に露出される。
일정시간 대기에 노출된 device, 수분 흡수발생→Package 내부로 침투한 수분이 기화하면서, (약 1200배 이상 팽창)Popcorn 현상 발생

様々なパッケージ形によってポップコーンクラック現象の発生頻度が異なってくるため、IPC/JEDECでは水分敏感度(Moisture sensitivity Level)が区分できるように標準を定めています。MSLは数字で表していますが、この数字が大きくなるほどポップコーンクラック現象の発生確率が高くなります。例えば、MSL1は湿気への露出時間と関係なくポップコーンクラック現象に対する耐性が高いことを意味し、MSL5や6は水分関連の亀裂発生確率がもっとも高いことを表します。

MSL要約

レベル 露出寿命 吸収要件
標準
時間 条件 時間(時) 条件
1 Unlimited ≤30 °C / 85 % R.H 168 +5 / -0 85 °C / 85 % R.H
2 1 year ≤30 °C / 60 % R.H 168 +5 / -0 85 °C / 60 % R.H
2a 4 weeks ≤30 °C / 60 % R.H 696 +5 / -0 30 °C / 60 % R.H
3 168 hours ≤30 °C / 60 % R.H 192 +5 / -0 30 °C / 60 % R.H
4 72 hours ≤30 °C / 60 % R.H 96 +2 / -0 30 °C / 60 % R.H
5 48 hours ≤30 °C / 60 % R.H 72 +2 / -0 30 °C / 60 % R.H
5a 24 hours ≤30 °C / 60 % R.H 48 +2 / -0 30 °C / 60 % R.H
6 Time on Label ≤30 °C / 60 % R.H TOL 30°C / 60% R.H

参考文献

  • JSTD-020 “Moisture/Reflow Sensitivity Classification for Nonhermetic Solid State Surface Mount Devices”

プリコンディショニング(Precondition)とは、包括的な意味では信頼性試験の前に行われる特定ストレスおよびプロセスを意味します。半導体の信頼性でプリコンディショニングというと、普通はSMD製品の実装工程をいいます。完成品は実装されたSMDパッケージの信頼性を確認することが重要ですが、製品から試料を採るのは簡単ではありません(物理的ダメージを避けることができません)。従って、単品状態のパッケージにPCB組立(reflow)の過程から発生した温度プロファイルを印加して信頼性試験の試料を用意します(下記のイメージを参考)。Moisture Sensitivity Levelは予め指定されたレベルに合わせてプリコンディショニングを行います。

様々なパッケージ形によってポップコーンクラック現象の発生頻度が異なってくるため、IPC/JEDECでは水分敏感度(Moisture sensitivity Level)が区分できるように標準を定めています。MSLは数字で表していますが、この数字が大きくなるほどポップコーンクラック現象の発生確率が高くなります。例えば、MSL1は湿気への露出時間と関係なくポップコーンクラック現象に対する耐性が高いことを意味し、MSL5や6は水分関連の亀裂発生確率がもっとも高いことを表します。

규정된 MSL로 Soak 수준 결정→Reflow 3 cycles→출하제품과 동일한 상태→Temperature Humidity Bias Test/Highly Accelerated Stress Test/Temperature Cycle/Autoclave/Unbiased - HAST
前処理はTHB、HAST、TC、AC、UHSTの前に行います。

参考文献

  • JESD22-A113 “Preconditioning of Plastic Surface Mount Devices Prior to Reliability Testing”
  • JSTD-020 “Moisture/Reflow Sensitivity Classification for Nonhermetic Solid State Surface Mount Devices”

塩水噴霧試験(Salt Atmosphere)は製品とパッケージに多大な影響を与える海辺の環境を模して腐食を加速させる試験です。この試験は塩水溶液をスプレーすることで塩水霧を形成した後、製品を一定時間露出させる方法により行われます。試験が終わると、流水(D/I water)に少なくても5分間洗った後、10~20倍に拡大して試料のpitting、blistering、flaking、corrosionなどを評価します。

塩水噴霧試験条件要約

  • 塩水噴霧に部品露出
  • 塩分: 不純物条件を満たす塩化ナトリウム
  • 塩分濃度:0.5 % - 3 % /重量/蒸留水
  • 塩水噴霧温度:最小35 ℃
  • 32 - 38 ℃ 間の露出領域
  • pH:35℃で 6.5 - 7.2
試験条件 持続時間(時)
A 24
B 148
C 96
D 240

参考文献

  • Mil-Std-883 Method 1009 “Salt Atmosphere (corrosion)”
  • JESD22-A107 “Salt Atmosphere”
試験器具
試験器具

HALT(Highly Accelerated Life Test)は、従来の信頼性試験とは異なる新しい概念の設計検証試験です。 製品の設計段階から行うことで脆弱部を探すと同時に、その改善方法を適用して市場でのリターン率を抑えることを目的としています。フィールド環境を模する概念ではなく、脆弱部をなるべく早期に発見して加速できるように低温/高温条件とランダム振動を用いてweak point 不良を加速します。 この試験は設計者が参加して重要パラメーターを選定してから、試験シーケンスにより特性をモニタリングする方法で行われます。 不良が発生すると、その不良ポイントを探すと同時に改善点を模索することで製品のマージンを確保します。何よりも、設計者と試験者間の協議のもとテストプランが設計されて精度の高い試験(目的とする特性値が変動できるような)を行い、問題が発生したときはその原因が分析できるようにしなければなりません。キューアールティは25年間積み上げてきた信頼性技術とノーハウを基に、HALT 試験の目的に最適化された試験をサービスしています。

HALT要約

  • 段階別熱ストレス試験-冷熱
  • 段階別熱ストレス試験-温熱
  • 急速熱変異ストレス試験
  • 段階別振動ストレス試験
  • 総合環境ストレス試験
Rapid Thermal Transitions

参考文献

  • Mil-Std883 Method 2005 “Vibration Fatigue”
  • JESD22-B103B “Vibration, Variable Frequency”
HALT チャンバーおよび検査治具(Test JIG)
HALT チャンバーおよび検査治具(Test JIG)